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SS教室新着情報&ブログ 2019年2月アーカイブ

平成31年度千葉県公立高校後期選抜 国語の学力検査について

平成31年度千葉県公立高校後期選抜 国語の学力検査について

大問1:聞き取り検査
大問2:漢字の読み
大問3:漢字の書き取り
大問4:文学的文章
大問5:説明的文章
大問6:古典的文章
大問7:作文
という問題の構成は昨年と同様であった。

文学的文章は谷津矢車『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』からの出題。後期もまた歴史もので、心情描写に注目させる問題であった。(6)のⅡの穴埋め記述の所が条件に合う形でまとめられるかがポイントになったと思われる。それ以外の問題についてはオーソドックスな読み取り問題なので、問題集などで練習をしていた人には解きやすかったのではないか。

説明的文章は松岡享子『子どもと本』からの出題。文法問題が2問入っていたが、助詞の「の」の識別は「が」に置き換えるという練習をしていた人には難しかったかもしれない。説明的文章の方もオーソドックスな問題であった。こちらも(6)の穴埋め記述の部分を条件に合うようにまとめることができるかがポイントになる。

古典的文章は『一休ばなし』(仮名草子)で千葉県で最も出題が多い江戸時代の作品からの出題であった。「一休とんちばなし」などでよく見かけるエピソードの部分であったので受検生には読みやすい文であった。古典的文章でも(4)の穴埋め記述の問題がポイントになるだろう。

作文はことわざ「転石苔を生ぜず」の二通りの解釈について、ここでの「苔が生える」ことの意味と自分自身の体験について書くという課題だった。こちらもよくあるタイプの課題なので類題をいくつか書いたことがある受検生が多かったのではないか。

後期も相変わらず次々にテンポよくこなしていかないといけない問題構成であったが、オーソドックスな問題が多く受検生にとっては解きやすい問題であった。前期・後期通して同様な傾向である事を考えると、これまでの「時間が足りなく最後の方の問題にゆっくり対応できない生徒」に対しての対応策であるように感じる。いずれにしても、穴埋め記述の所で、読み取った内容をいかに条件に合う形でまとめるかという部分がポイントになるのは今後も続きそうである。
平均点は昨年と同程度か少し上回るのではないかと予想する。

平成31年度千葉県公立高校前期選抜 国語の学力検査について

平成31年度千葉県公立高校前期選抜 国語の学力検査について

大問1.聴き取り検査、大問2.漢字の読みとり、大問3.漢字の書き取り、大問4.国語に関する知識、大問5.説明的文章、大問6.文学的文章、大問7.古典的文章、大問8.作文という形式については昨年同様であった。

説明的文章は「若松英輔『NHKカルチャーラジオ 文学の世界 詩と出会う 詩と生きる』2018年1月」からの出題で、課題文は読みやすくわかりやすいものであった。設問も素直に読めば答えを出せるものであった。(5)に関しては「言いたいことをうまく条件に当てはめることができるか」が問われる問題で、ここに少してこずる受検生がいたかもしれない。

文学的文章は「篠 綾子『菊のきせ綿 江戸菓子舗 照月堂』」からの出題で、千葉県でよく出題される心情、気持ちの動きが話の中心になるような文章であった。江戸時代の庶民の話ではあったがその時代の風習や考え方に慣れていないと読みにくい文章という訳ではなかったので解きやすかったのではないか。

古典的文章は、「鴨長明『無名抄』」からの出題。千葉県では江戸に次いで二番目に出題が多い鎌倉時代の作品。和歌の表現技法に気づかないと何の話だかよくわからないということになってしまうが、設問を解くうえではさほど問題にはならない。(3)の記述による空欄補充が少し難しいかもしれないが、よく読んでみるとわかる素直な問題であった。

作文は、各種調査の結果をグラフにしたものを読み取り分析をして自分の考えを書くというスタイルから形を変えた。前段で分析をするのではなく前段から自分の解釈・考えを入れていかなくてはいけなくなったというところがポイントになる。作文の課題は過去に何度もスタイルが変わっているのでそこに対する動揺はないであろうが、設問文をきちんと読んで過不足なく答えるというところでポイントを落とす受検生が出てくるのではないだろうか。

国語は相変わらずの盛沢山な内容で、時間との勝負(いかに素早く読んで素早く情報を処理できるか)の問題ではあったが、説明的文章、文学的文章ともに読みやすく、設問も素直なものが多くすることで「時間が足りなくなる問題」の解決策の一つとしたように感じる。平均点は一昨年・昨年同様か、少し上がるのではないかと思う。

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